7時、目覚めると雨が降っていた。昨夜寝たのが午前3時を過ぎていたので二度寝した。雨音を聴きながら眠った。9時過ぎに起きてぼんやりとした頭のままテレビを点けると、オウム真理教・松本智津夫の死刑が執行されたというニュースをやっていた。続けて、同じオウムの死刑囚たちにも刑が下された。あの日も雨が降った。1995年5月16日、上九一色村で麻原が逮捕された日だ。僕は前日に家の電話が壊れてしまったので、昨日書いたアディダスの小さなデイパックに入れ、調布にあるソニーのサービスセンターへ自転車を走らせていた。初めて買ったコードレス電話だったが、現在のように親機と子機が併用されているものではなかったので、故障してしまうと受けることもかけることも出来ず、どうしようもなかった。
メールなどいうものは存在せず、僕は携帯も持っていなかった(当時持っている人は少なかったと思う)。だから家の電話が壊れてしまうと、一切の連絡手段がなくなり、そもそも田舎にある我が仕事場は、陸の孤島と化した。だから自転車で調布まで出かけたのだ。ところが多磨霊園の手前で雨が強烈に振りだし、前を見ることすら困難になった。屋根のあるバス停に非難して途方に暮れた。あれから23年経って、今朝も同じ気持ちになった。あのとき、僕と同い年の村井秀夫が死んだ。そして今日、僕より10才以上若い井上嘉浩も死んだ。彼らはいったい何のためにこの世に生まれ、何を求め、そして死んでいったのだろう。
※写真は昨日に引き続き7月3日の空。東京は今日、夜になるにつれどしゃ降りになった。data:iPhone6 #Instagram #MOLDIV #VIVID