8時過ぎにいったん眼が覚めるものの、さすがに疲れがたまっているようなので、とにかく眠れるだけ眠ってみることにする。まあ、眠れば疲労が取れるというわけではないのだけれど──。ハワイにいる夢を見た。場所は以前に何度か訪れたことのあるワイキキではなく、ハワイ島のはずれのコンドミニアムである。山沿いの傾斜を利用して建てられた階段状の建物。夢の中の僕も疲れている。だから外に出かけることはせず、部屋の中でDVDを観て過ごそうと決めている。日本を舞台に、日本の役者でリメイクされた『ツイン・ピークス』のリメイク版DVDボックス。常盤貴子が出ている。昼過ぎまで寝ていたので現実の方の僕はお腹が空いてきたのだろう。夢の中の僕はデリバリーのピザをとってむしゃむしゃと喰う。そのうちDVDを観るのに少し疲れたので、コンドミニアムの裏手に散歩に出てみる。そこは冬場はスキー場になっているようで、リフトの吊られた長い長いスロープがあり、それが雲のかかった山の頂上まで続いている。山は活火山のようだ。時々煙が吹き出すのが見える。その広々としたスキー場の中程に、キリンが二頭、象が一頭いた。通常の三倍ほどの大きさだ。僕は「これぼとでかいとほとんど恐竜だな」と呟く。しかし良く見るとそれらはキリンと象ではなく、ティラノザウルスとトリケラトプスだった。僕は恐くなって部屋に戻りベランダに出る。すると陽は落ちかけ海は輝き、階段状の地形を利用して作られているプールも美しくライトアップされている。「やっぱりハワイに来て良かった──」、そう呟いた時に眼が覚めた。