仕事が押しに押しているので、編集氏がコレを読んでいたらヤバイのだが(涙)、夕方仕事を抜け出して関西のシンガー・ソングライター
徳田建さんのライヴに出かける。場所は代々木にあるマイバックページ。基本的にはロック酒場なのだが“ソース二度つけ禁止”の串あげが食べられるユニークなお店である。建さんに初めて会ったのは1995年、丹波篠山で友人達が毎年催しているコンサートだった。よくこの日記にも登場する神戸の友人JTや70年代に貧゜苦巣という知る人ぞ知るバンドにいた清水一平さんらと、フッテワイターズというグループで来ていた。
建さんが「あんた、ベースの弾き方カッコええなあ」と声をかけてくれて話をするようになった。ちなみに建さんは「上手やなあ」とか「音がカッコ良いなあ」とか言ったワケではない。あくまでも「弾き方」が、である(笑)。ともあれ、95年と言えば阪神淡路大震災の年だ。建さんの家もJTの家もほとんど潰れた。彼らはよく「震災からコッチ」という言い方をする。地震があって以降、色んな意味で生き方が変わったということだろう。建さんもその時はまだ唄とは別に本業を持っていたはずだ。1950年生まれだから当時で45才。そして50才の時に初めてCDを自主制作し、今では各地を唄って廻る生活をしている。
この11月だけでも地元大阪、神戸はもちろん、静岡、京都、宇部、下関、そして今回の埼玉、千葉、東京と20本近いライヴをこなしている。ベースやドラムを使わなければ、唄を唄わせてもらえる場所ってこの国にはすごく多いんだなあと思う。ロックバーやライヴハウスはもちろん、普通の喫茶店やお蕎麦屋さんとかでも、店主がロック好き、フォーク好きならウチでもライヴをやりたい、通常の営業だけじゃなく楽しいこと、面白いことをやってみたいという人が本当に多いのだ。そしてお金はたいして稼げなくても、好きな唄を唄っていたいという人も、すごく多い。
この夜建さんはアンコールで、お店の名前でもあるボブ・ディランの
『My Back Pages』を日本語に訳して唄った。各バースの終わりに「あの頃より今の僕は若い」と唄われるあの曲である。