6時少し前、編集者からの電話で眼が覚める。夜明けから起き出し昨夜書いた原稿を仕上げ、レイアウトして朝までに送るつもりだったのが寝過ごしてしまった。レイアウト、と言っても写真の配置は終わっている。後は文章を流し込むだけだ。それにこういう作業は文章を書くのと違って多少寝ボケでいても出来る──、と思ったのが間違いだった。
20枚ほどある写真のうち、書き上げた文章に合わせて入れ替えた方が良いなと思ったのが一枚あり、一枚代えるのも全部代えるのも一緒だからフォルダごと書き換える。「同じ項目があります。書き換えてよろしいですか?」という例のダイアログが出て「ハイハイ、よろしいですよ」などと軽口を叩いてクリックしてから青ざめた。そのフォルダの中には写真だけでなく、一昨日数時間かけてデザインしたQuarkXPressというアプリケーションで作っておいたデータもあったのだ。
「あ・・・」と言ったまま固まった。こういう時、人間というのは不思議だ。どうしようもない、とわかりつつも「どうにかならないものか?」としばらく考えている。データは消えた。キレイさっぱり。それを諦めきるのに約10分。仕方なくやり直しを始める。経験上、こういう時にあわてると余計にいけない。コンピュータというヤツはまるで使い主の心が伝染するかのように焦って操作すると必ずフリーズを起こしたりする。
9時、予定より大幅に遅れて完成。メールに添付して送る。やれやれとメシでも食おうと台所に行ってみるとお米が切れていることに気が付いた。食材ストック棚の奥に明星中華三昧・四川風粒麺(味噌味)があったので、これまた野菜室の隅にあったキャベツとピーマン、冷凍室の豚バラ肉を炒めて入れる。はからずも回鍋肉風ラーメンになって美味しかった。何だか最近はキャベツとピーマンだけで生きているような気がする。