昼から取材なので5時に起きて走ろうと思っていた。ふと眼が覚めると4時50分過ぎ、さてそろそろ起き出そうかと思っていた所にパラパラと雨音。気温も低いしこのくらいの雨ならカッパを着て走るかなあと考えていたら一気にザーッと来た。そして次の瞬間、ザーッがゴーッという爆音のような雨音に変わる。まだ半分眠ったアタマで「こんなすごい雨の音を今まで聴いたことがあっただろうか」などと考える。本日もjogは断念。
正午、小雨の中某VTR編集スタジオへ。今、アダルトビデオに於けるモザイク消しの進化について、というような取材を進めていて、顔なじみのエンジニアHくんの仕事場で実際の作業を見せてもらう。編集スタジオに入るのは久しぶりだ。だけど何処も同じ匂いがする。ただただ懐かしい。自分でAVを作っていた頃には最低でも月に一度は過ごした場所だ。
当時はタイムコード入りの“ワーク”と呼ばれるテープをディレクターがまずは自分で粗編集し、そのカットの秒数を書き出した“シート”を渡してオペレーターに本編集で繋いでもらうという作業をしていた。当時の素材テープは3/4インチか1/2のベータカム。それらアナログテープを1インチマスターにダビングして作業をしていたのだが、現在はVDカムが主流。それもすべてデジタル化されている。いや、もうそれ以上に今ではノンリニアと呼ばれるハードディスク上でのPC編集が主流なので、そもそも編集スタジオという存在自体が必要無くなっているという状況だ。
約1時間半Hくんに機材やエフェクトの説明をしてもらって外に出るといつの間にか雨があがっていた。そう、例え短い時間であれ12時間、15時間と籠もった場合であれ、スタジオという場所には何故が時間が止まったような気にさせる雰囲気がある。スタジオの外だけで時間が流れているような、外に出た時に「下界に舞い戻った」と感じさせる何かだ。ディレクターと編集オペレーターとが集中して作品の仕上げをする、そこには何か時間が止まってしまうかのような、とても充実した時間があった。その記憶が今はただただ懐かしいのだ。