今朝、みャ太の「ハーン」と鳴く声で眼が覚めた。「わかった、ゴハンだろ、今起きるからちょっと待て」と言って寝返りを打つと、もう一度「ハーン」と言った。お腹がすいた、お腹掻いて、遊んで欲しい、と訴える時、彼は必ず少し甲高い声でそう言った。そこで眼が醒めたが、眼を開けるのがイヤだった。眼をつぶったまま部屋の様子を思い浮かべて見ると、みャ太がいつもそうしていたように寝室の入口に前足をキチンと揃えて座り、僕を見上げている姿が見えた。
「わかったよ、お前の言う通りにすれば良いんだろ、みャ太」そう言ってベッドから起きた。陽はすっかり昇っていた。時計を見ると8時。そう、今日は朝いちばん、9時にジムへ行き、戻ってから原稿を書かなければならなかった。元々僕を起こすのはぎじゅ太の仕事だった。でも彼が死んでからはみャ太が引き継いだ。夢でも錯覚でもない。そしてこれは断じてウェットな感情でもない。ただ、彼らと暮らした12年間が、僕という人間のメカニズムの中にしっかりと組み込まれている。それだけのことだ。それを、彼らが死んでも尚、僕の中で生き続けている、そう言うのではないだろうか。
確かに昨夜はへとへとになって帰って来た。すごいライヴだった。7時半開場で終わったのは11時過ぎ。豊田道倫は3時間半歌い続けた。長く演奏するミュージャンが好きだ。信用出来る。それだけ唄うことがある証拠であり、唄いたいという強い気持ちがあるからだ。ブルース・スプリングスティーンは大スターになっても尚、Eストリート・バンドと共に4時間のライヴを演り続けたし、グレイトフル・デッドは平然と5時間、6時間のコンサートをやった。ボブ・ディランは演奏時間こそ毎回2時間半ほどだが、一年中世界中を廻ってライヴを演り続けている。その“ネヴァー・エンディング・ツアー”はおそらく彼が死ぬまで続くだろう、そういうことだ。
しかし、正直3時間半立ちっぱなしはキツかった(涙)。走ってろと言われたら4時間でも5時間でも平気な自信はあるが、立っているのはツラかった。それは僕が特別年寄りだからではないようで、渋谷O-nestのなかなか来ない下りエレベーターを待っていると、若い人達が口々に「と、とにかく今は何処かに座りたいッ!」と言っていた。イヤハヤ豊田道倫、恐るべし。
ステージ上にはいつものようにDVカムを構えたカンパニー松尾がいて、先日の忘年会ではあまりしゃべれなかったので少しお酒でも飲んで話したいなあと思っていたのだが、そうしてたら終電を逃しそうなので失礼して帰った。松っちゃん、来年またゆっくり! ところが吉祥寺までたどり着いてみるとまたまた中央線が事故で止まっていた、やれやれ。そんなワケで家に帰ったのは昨日も1時過ぎでした。
さてそのようにへとへとになって戻り、ネコに起こされてジムに行き、本日どうしてもやりたかったのは
『追想特急〜lostbound express』の更新です。今年の6月急逝したAV女優・林由美香ちゃんについて書きました。これだけは年内にどうしてもアップしたかった。元々この8月『ビデオ・ザ・ワールド』誌に追悼文として書いたものを大幅に加筆訂正したものです。書き直しているうちにかなり違ったものになったので、VW誌を読まれた方もぜひご一読のほどを。
それと『追想特急〜lostbound express』関連でもうひとつお知らせ。奥山貴宏さんのドキュメンタリー「ETV特集〜オレを覚えていてほしい」が大晦日にNHK地上波デジタルで再放送されるようです。12月31日25時(=1月1日午前1時)、地上デジタル教育3。見逃した、という方はこの機会に是非!