映画評論家の佐藤忠男さんが亡くなられたことを、何度か仕事をご一緒させてもらった映画ライターで編集者、佐野亨さんのTwitterで知った。佐藤さんの著書に出会ったのは高校生のときだ。
『ヌーベルバーグ以後─自由をめざす映画』(中公新書)。ロックや映画に夢中で、本なんてほとんど読んだこともない少年がなぜ手にしたのかというと、初版は1971年。その翌年に公開された羽仁進監督の映画
『午前中の時間割り』に強い衝撃を受けていたからだと思う(同書には羽仁進のドキュメンタリー論が載っている)。この作品はATGをはじめとするインディーズな日本映画を積極的に紹介していた、TBSアナウンサー・林美雄さんの深夜ラジオ、『パックインミュージック』(木曜日第2部)で知った。1972年、中学2年のとき公開時に観て、高校生になってもう一度、都営三田線「千石」駅近くの「三百人劇場」で観た。二度目にも関わらず、劇場を出て地下鉄に乗っても足が震えるほど感動したのだけれど、その意味がまったくわからなかった。
ところが佐藤忠男さんの『ヌーベルバーグ以後─自由をめざす映画』を一読しただけで、トンッと腑に落ちてしまった。まるで魔法のように眼の前を覆っていた霧が晴れていくような、そんな読書体験だった。特に高校生でもわかるとてもやさしい言葉と表現で、明瞭かつ明快に書かれているのに驚いた。こんなに平易な言葉で、難しいことがわかってしまうのか! という衝撃だった。佐藤さんはもちろん社会的・思想的な背景にも深い理解をお持ちなのだが、この本に関して言うと特に、映画とはカメラや照明機材というテクノロジーによって作られる芸術であり、ワンショット・ワンショットに細かい意味があるのだと書かれている。つまりこの世にある感動というものは、難解な哲学で曖昧に成り立っているのではなく、ごくシンプルなパーツの緻密な組み合わせで生まれるのだと教えてもらったのだと思う。
※写真は今朝、小金井公園「SL展示場」の寒緋桜。ココは土日祝日のみに開放される。それで「そうか、今日は春分の日だった」と気づいた。data:iPhone12Pro 0.5 × #Instagram #MOLDIV #ORIGINAL
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