映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの主役マーティ・マクフライは、当初エリック・ストルツが起用され、実際に撮影も行われていた(後にブルーレイ版の特典映像にも収録される)。ただし、詳しく言えばそもそもマイケル・J・フォックスが第一候補に挙げられいたものの、彼は当時全米で一世を風靡していた人気テレビドラマ『ファミリータイズ』の主役であり、どう考えてもスケジュールが取れないだろうと見送られていた、という裏事情があった。ところがエリック・ストルツとドク・ブラウン役、クリストファー・ロイドとのかけ合いが上手くいかず降板に至り撮影は頓挫、再びフォックス案が浮上する。その際、監督のロバート・ゼメキスが何よりこだわったのがマイケル・Jのあの、ビックリ顔だったという説がある。
確かに、1985年から1955年にタイムスリップした挙げ句、父親のジョージや宿敵ビフと再会するだけでなく、母親のロレイン(リー・トンプソン)にまで惚れられ結果自身の存在が消滅していくというストーリー、その驚きと不安を観客と共有出来るのはマイケルのあの「ビックリ顔」以外考えられない。つまり空前の大傑作
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、ひとりの俳優の個性と才能なくして生まれなかったと言えないか。もっと言えば、一瞬にして観客を共感させる表情、それこそが俳優の真骨頂なのかもしれない。というワケでNHK朝ドラ『スカーレット』より、川原喜美子役・戸田恵梨香ちゃんの秀逸なビックリ顔。
※今週の『スカーレット』は、喜美ちゃんが「深先生」こと深野心仙(イッセー尾形)の弟子になることを許される場面で終わる。九番目の弟子なので「キューちゃん」、作者の水橋文美江さんも意識しているのかもしれないが、まるで名伯楽・小出義雄監督と「Qちゃん」こと高橋尚子選手のようじゃないですか。来週も楽しみだなあ(^o^)/。data:iPhone6 #Instagram #MOLDIV #NIHGTFALL