暖かくなって、以前ほど風邪やインフルエンザの予防に神経質にならなくて済むようになった。とは言え、まだまだ外出先から戻った後の丁寧な手洗いは必須。というワケで石鹸です。僕は20代の頃から、白夜書房・コアマガジン(この2つは基本的に同じ経営の会社)という出版社にお世話になっていた。で、この会社のお中元・お歳暮が必ず石鹸の詰め合わせだった。思えばウソのように豊かな時代だった。白夜・コアに限らず出版社というものが、出入りするフリーランスのライター、デザイナー、カメラマンなどに、ご丁寧にも季節の贈答品を配っていたのだ。ただし男の独り暮らしで、石鹸というものがそうそう消費されるものでもなく、一時期僕の部屋の押入は石鹸だらけだったこともある。
そんな白夜書房・コアマガジンから、不況のせいだろう、お中元・お歳暮が届かなくなったのがおそらく10年くらい前。そして2013年に『ビデオ・ザ・ワールド』というAV批評誌が廃刊になって、完全に付き合いが切れた。同時に押入を埋め尽くしていた石鹸は少しずつ消費され、いよいよ最後のひとつとなった。おそらくひと月後くらいに、僕は何十年ぶりかで石鹸を買うことになる。
※写真はその「クリームみたいな石けん」花王の「White」。10年くらい前に白夜書房・コアマガジンからお中元・お歳暮が届かなくなったと書いたが、花王のHPに
「花王石鹸ホワイト・デザインヒストリー」というページがあり、見るとこれは2013年のものだ。ということは『ビデオ・ザ・ワールド』が無くなるまでは送ってもらってたのだろうか? それとも他の誰かからもらったものが紛れ込んでいたのか。わからない。すべてはもう忘却の彼方にある。data:iPhone6 #Instagram #MOLDIV #VIVID