昨日の続き。その女性の編集さんに驚かれたことがもうひとつあった。それは「1日3回お風呂に入る」こと。「冬場は長いと1時間くらいお湯に浸ってます」と言うと、彼女は「まるで女子ですねー」と笑っていた。そう、僕は男っぽいところが皆無なオジサンなんである。結婚できないのはそれが原因なのではないかと秘かに自己分析している。まず第一に成人男子の多くが好み、ときには身を持ち崩すほどのめり込むという、ギャンブルがわからない。競馬や競輪はもちろんのこと、麻雀もできない。パチンコは高校生の頃に友だちから「面白いぜ!」と言われやってみたが、100円ぶんの玉が次々と瞬時に消えていくだけで、何が面白いのかサッパリわからなかった。
それと、スポーツ観戦に興味が持てない。一応オリンピックやサッカーの国際Aマッチなどは普通に楽しんで観るが、それだけだ。どこかのチームを熱狂的に応援するということがない。だから「プロ野球はどこのファンですか?」などと嬉しそうに尋ねられるとすごく困る。「エート、特にないんです」なんて言うと、相手はオーベルジーヌが来なかったときの小籔千豊さんのように、「何ンで?」という顔になる。他には、格闘技がわからない。これは草食男子(オジサンですがw)の特徴だそうだ。オジサンといえば、皆さん大好きなゴルフも、おそらく一生やらないだろう。
それとついでに言っておくと、女の人たちが「男ってまったくもー」と呆れ、ときには怒る性風俗というものにも、まったく興味が持てない。なぜそんな高いお金を払ってまでそういうところに行きたいのか、どうにも理解ができないんである。昨年
『デリヘルドライバー』(駒草出版)という本を出して以来、幾つかのテレビ局の方が、さぞやデリヘルや性風俗に詳しい男なんだろう、番組でコメントさせようとコンタクトを取って来てくださった。そこで「スミマセン、よくわかんないんです」と答えると、やはり皆さん小籔さん状態になる。「何ンで?」と。
それにしても1月20日放映『人志松本のすべらない話』第32弾、小籔千豊さんの
「オーベルジーヌ」は本当に傑作だと思う。名作
「スノーボード」を超えたのではないか? そして毎回思うのだが、あの番組は「すべらない話」であると同時に、共演者が話し手を「すべらせない話」「盛り上げてよりウケさせる話」でもあるのだ。「オーベルジーヌ」の中で小籔さんは、話題の中心となるテレビ局のAP(アシスタント・プロデューサー)女性の容姿を、「若い、細っそい、ショートカットの」としつこいほど繰り返す。途中、松っちゃんは「それはエエねん」と笑いながら軽くツッコむ(5分50秒くらい)。
そしてラスト、オチが決まったところでもう一度、「で、小籔、その娘、どんな風体の娘やったっけ?」と振るのだ。そこで小籔さんが「細っそい、大人しい」ともう一度繰り返そうとするところを、千原ジュニアさんがすかさず「もうエエねん!」とツッコむ。見事過ぎる連携プレイ、まるでジャズの名演ジャムセッションである。HDDに録画してあって、もう1カ月以上、数え切れないくらい再生して観ている。ところであのエピソードを観て、「オーベルジーヌ、美味しそうだな。食べたいな」と思ったのは僕だけではあるまい。
※写真は1月20日放映『人志松本のすべらない話』第32弾より。アシスタント・プロデューサーの女性に「次は絶対オーベルジーヌ、OK?」と言ったときの小籔さん。data:iPhone6 #Instagram #MOLDIV #VIVID