明け方に夢を見た。夢の中の僕は高田馬場の白夜書房に行くのだが、そこは何故か中野サンプラザのような巨大なビルに変わっていて、一階から五階までがジュンク堂のような大型書店になっている。その階上にある編集部に行こうとするのだがフト一般書籍のフロアを見ると友人の永沢光雄くんのサイン会が催されるとある。ミッチャン──僕は彼のことをそう呼んでいる──また新刊出すのか、すごいなあ、と思いながら通り過ぎようとすると「トーラさん!」と声をかけられる。振り返ると永沢くんが立っている。彼は「治療して声が出るようになったんだよ」と言う。そして僕らは「すごい、すごい」「今の医学って発達してるんだよなあ」と言いながら手を取り合って歓ぶのだ。そんな夢だった。
御存知の人も多いと思うけど『AV女優』等の著書で知られる永沢光雄くんは数年前にガンの手術で声帯を切除し声を失った。それに至るいきさつは
『声をなくして』という本にまとめられている。歳も一つ違いだしAV女優にインタビューをするという同じような仕事をしながら、永沢くんはベストセラー作家で僕はいつまでたっても売れないライターだ。だから僕はずっと彼のことが羨ましいなあと思っていた。でもマアそのぶんオレは健康だからイイかと自分を誤魔化してもいた。そんな想いが夢に現れたのかもしれない。
以前にも同じパターンの夢をよく見ると書いたけど、白夜書房に行く、というのもよく夢に出てくる行動だ。夢の中に出てきた永沢くんはすごく若かった。たぶんお互いにその会社で編集者をしていて出会った頃の彼だろう。僕は26才で永沢くんは25才だったはずだ。白夜書房は約10年前、末井昭さん達が作っているパチンコ雑誌や一般書の出版社になり、いわゆるエロ本系はコアマガジンという会社に分割された。だからもう現実の世界で僕が白夜書房に行くことはまずない。だけどおそらく、そこには自分が置き忘れたと感じてる何かがあるんだろう。
少し疲れている。今日はjogもせずジムにも行かず、夕方からお酒を飲んで昨日録画しておいた『ダウンタウンのガキの使い〜』の特番をゲラゲラ笑いながら見た。こういう一日があってもいいかなと思った。