今日も9時起床。昨夜は深夜になってライターでシナリオライターでもある沢木毅彦さんに電話して、焼酎をちびちび飲みながらしゃべっていたらけっこう酔っ払ってしまった。僕は沢木さんのことを“ニイサン”と呼んでいる。吉本興業とかの芸人さんが、年上年下に関わらず、先にその世界に入った人を「兄さん」と呼ぶからだ。沢木ニイサンは僕より二つほど年下だが、18才の頃から中村幻児監督に師事、助監督やシナリオ修行をした人だ。同時に『ズームアップ』というピンク映画雑誌で映画評論家の塩田時敏氏らと共に若い頃から執筆していた。だからまあ先輩なんである。
で、このニイサンと後輩が何を夜中に電話でしゃべってるかと言うと、「トーラさん、アイツはホンマにアホですね」「イヤ、ニイサン、ホンマにアホですわ」という世にもくだらない人の悪口である(涙)。関西には坂田利夫師匠の「アホ言うもんがアホじぇ〜っ!」という名言があるが確かにそうである。オレってアホだなあと思いつつ「アイツ、バッカしゃねーのッ」と言ってる。で、そういうのはバカバカしいなあと思いつつ実は楽しい。
で、フト思うのだが、誰かに対して必要以上にイラついてる時というのは、けっこう自分が御立派なヤツだと勘違いしてる時だ。チクショー、このオレ様がこれだけ沈思熟考しているのにあのバカは何も考えてないとひとりでイラ立っている。バカである。で、本日もオレってバカだなあと思いつつ108分走って二日酔を飛ばし、夜まで集中して原稿を書きました。
最近はまた朝に夜にデッドを聴いている。『新しき夜明け〈Wake Of The Flood〉』、『火星ホテルから来たグレイトフル・デッド〈From Mars Hotel〉』、『ブルース・フォー・アラー〈Blues For Allah〉』とデッドがメジャーから離れ自らグレイトフル・デッド・レコードを設立してリリースした時期のアルバムだ。
特に『火星ホテルから来たグレイトフル・デッド』は仕事を終えた夜に聴くのにうってつけのアルバムだ。アナログ盤で言えばB面最後に「シップ・オブ・フールズ」という曲がある。天文学的に多いデッドのレパートリーの中でも最も美しい曲のひとつである。この時期のデッドは自ら考案した“ウォール・オブ・サウンド”という巨大PAシステムの維持費に翻弄され、マネージャーだったミッキー・ハートの親父に金を持ち逃げされ、『新しき夜明け』には粗悪なブートレッグが出回るという受難の時代だった。ガルシア=ハンター曲詩が「愚か者達の船が非情の海に浮かぶ。僕から離れていってくれ、愚か者の船よ」と唄う時、それは絶望に対する祈りのように美しい。