遅い午後、昼寝をしたら夢を見た。気がつくと20才まで暮らした実家の、2階にある自分の部屋で寝ていた。起きると夜になっていた。喉が渇いたので階下に降りていくと、親父とお袋がいた。二人ともとても若い。40代くらいだろうか。母親は「あら、起きたのね」と笑顔で言うが、親父は僕の顔を見ることもなく、お袋が作ったであろう夕食を黙々と食っていた。薄切りの牛肉を焼いたものと、キャベツの千切りの付け合わせ。親父が好きな食い物だった。「あなたはどうするの、もうご飯にする?」とお袋は言う。
夢というのは不思議だ。その世界に入り込んでいるようで、こちら側から俯瞰して見ているようなところがある。僕は現実世界で仕事があったので「ごめん、もう少しかかるんだ。あと1時間後くらいかな」と答え、コップに麦茶だけもらって部屋に戻ろうとした。そこで眼が覚めた。母親とは先週会ったばかりだが、20年前に死んだ親父とは久しぶりだった。何か声をかけて、話をすればよかったなと、いつの間にか夕方になっていた部屋で一人そう思った。
※写真は9月12日。用事があり実家のある新百合ヶ丘へ。駅前の和食屋さんで母親と夕食をともにした。そんな遅い午後の、マイ・ホームタウン。data:iPhone6 #instaplus #Normal #CRT