ギターを手放すことにしました。明日、中古楽器屋さんが出張買い取りに来てくれるので、里子に出します。僕は20代の頃ずーっとアコースティック・ギターというものを持っていなくて、欲しくて、されどお金はないしと思っていた時、ちょうど実家を建て替え両親と兄夫婦が二世帯住宅で住み始めた。正月に帰った時、兄貴に「ギター、ないか?」と訊いたところ、「オレのはもう手放したけど、ジュンコのが物置にあるはずだ」と言うので見に行った。ジュンコというのは義姉の名前である。二人は大学のフォークソング・サークルで知り合って結婚したんである。実に70年代の青春なのだ(^o^)。ところが兄と一緒に物置を探してみると、義姉が持っていたはずのヤマハのフォーク・ギターがなく、何故かこれがあったのだ。
「木曽鈴木」という元々バイオリンを作っていたメーカーの「Hillbily W-40」というモデル。名器「マーチン(Martin)D-30」を模したものではないだろうか。どうやら兄貴が自分で使っていたSヤイリ(矢入楽器製造・これもMartinを忠実にコピーしたモデル)と、そのフォークソング・サークルの友達誰かと交換したのを、すっかり忘れて10数年が経過していたらしい。ハードケースに入れていたから気づかなかったのだ。というわけで僕が譲り受け、その後数年この「Hillbily W-40」で練習を重ね、多少弾けるようになった時にタカミネのエレアコ(アコギにピックアップが付いていてアンプで鳴らせるもの)「PTU431K-N」というギターを買った。こちらは10万円ちょっとと、僕にしては贅沢な買い物でありました。
今の部屋ではアコースティック・ギターは弾けないし、外で、つまりライヴハウスなど人前で弾く時にはエレアコの方を使うので、こちらは手放すことにしたんであります。この歳になると、自分が死んだらということを考えます。そうしたらこのギター、捨てられちゃうかもと思うと、今のうちに手放せるものは手放して、誰か弾いてくれる人がいるなら託したい。そなふうに思うのでした。
※これが愛器「木曽鈴木・Hillbily W-40」。なかなかの男前であります。考えてみたらもう20年以上の付き合いになった。長い間、本当にありがとう。data:iPhone6 #instaplus #XProPlus #CRT