昨日の日記でニコンのFM3Aというカメラを買い取ってもらったと書いた。しかしコレ、実はあまり長い間は使わなかったのです。それまで持っていた、というより僕が生まれて初めて買った一眼レフ、ニコンFAが壊れてしまったのが2001年の5月。シャッター幕が切れてしまったのだ。当時FAはすでに製造をやめていて交換の部品がなく、しばらくは『ビデオ・ザ・ワールド』誌Y編集長のニコンFE2を借りていたのだが、他社の仕事も少しは入って来るわけで、その年の夏、泣く泣く新しいカメラを買ったのである。しかし時既にデジタルの波が訪れていて、結局2005年には現在使っているニコンD70というデジタル一眼を買った。するとものぐさな僕は、もう二度とアナログには戻れなくなってしまった。
何しろフィルムの場合、現像に出して、ベタ焼きからセレクトして紙焼きに出すという手間がかかるところを、デジタルならMacに取り込みiPhotoで選んでメールで送るだけだ。調べてみるとこのFM3Aカメラが発売されたのが2001年7月(つまり僕は出てすぐに買ったわけだ)。
「Nikon FM3Aファン」というサイトには、<利便性の高い「絞り優先オート」>に<「機械式」と「電子式」とで制御するハイブリッドシャッターが搭載>され、<2001年度の「歴史的カメラ 」に選定をされた>ものの、わずか5年後の2006年には製造中止になってしまったと書いてある。まさに悲運の名器といったところではないか。
※写真はFM3Aで撮った数少ない作品のひとつ。2005年10月撮影。モデルはAV女優でストリッパーの夢咲こよいさん。カンパニー松尾監督の名作『パラダイス・オブ・トーキョー』に出演していた。data:ニコンFM3A、ニッコール85mmf1.4、フィルム・Ilford XP2 Super 400。