今日は忌野清志郎さんの命日だった。僕は、この人の歌を14才の時から聴いて育った。2009年の5月2日、あの夜のことはよく覚えている。川崎市の小田急線新百合ヶ丘駅近くで、地元の友達が集まる飲み会があった。ちょうど、まだ3人編成だったRCサクセションに出会った頃の友人たちである。二次会まで出て、日付が変わろうとしていた頃、そこそこ酔って小田急線に乗った。新宿で中央線に乗り換えたのが0時50分。これが最終電車だった。ゴールデン・ウィーク中ということもあってか、車内はさほど混雑していなかった。座席はすべて埋まり、つり革に掴まっている人がチラホラという程度。少し離れたところに10人ほどの若者のグループがいて、彼らは全員席には座らず、ドアにもたれたりして思い思いに立っていた。おしゃべりをしてる子もいれば、携帯をいじってる子もいる。
阿佐ヶ谷を過ぎた頃だったと思う。ひとりの男の子が、携帯のニュースを見ていたのだろう、「おい、忌野清志郎が死んだぞ!」と言った。一瞬車内は静まりかえり、女の子のひとりが「うそ、清志郎、死んじゃったの?」と泣きそうな声を出した。その後のことはよく覚えていない。最寄り駅で降り、帰り道で考えた。新宿駅のベンチでウトウトし、吉祥寺あたりでゲロこそ吐かなかったものの、中央線最終電車の中であなたの訃報を聞きました。これはファンとしたら、やはり幸せだったと思うべきだろうと。実は今日も地元で友人たちの集まる飲み会があったのだが、僕は連休明けの〆切が二つあったのでパスさせてもらった。残念だったが、清志郎さんの言うように、
「いい事ばかりはありゃしない」のだ。
※写真は最愛のロックスターへの献花として。ただ、何という花なのかは知らない。ご存じの方がいらしてら教えてください。data:ニコンD70、AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G。ISO・200。