古井戸の
「ポスターカラー」がYouTubeにアップされていた。作家で『季刊レポ』編集長の北尾トロさんが、Facebookにリンクしていて知った(トロさんと僕は同い年なので、時代と記憶を共有していると思う)。きれいな映像だ。古井戸はよく、加奈崎芳太郎と仲井戸麗市による「フォークデュオ」と説明されることが多いが、これを見るとやはり当時のフォークソングというイメージ──たとえばかぐや姫などに代表されるような──とはかなり違う。まず二人ともギターがギブソンのハミングバードだ。ギブソンは昔からブルーズやロックのミュージシャンに好まれていた。で、特に見て欲しいのがチャボのギターの弾き方である。まず通常のアコースティックギターの場合、ネック側のストラップの位置がヘッドにあるものだが、チャボの場合、エレキギターのようにボディにストラップピンを付けている。
これがね、カッコよかった。本当にカッコよかった(涙)。こうすると映像にもあるように、高音のポジションを弾く時にギターのヘッドが少し上を向くんですね。で、加奈崎芳太郎のヴォーカルの隙間を埋めるようにリードギターが奏でられる。アコースティック編成でリードギターというのも、チャボとRCサクセションの破廉ケンチだけだった。これもカッコよかった。こうして聴くと「紅茶にしますか、ミルクはどうしますか」というとても印象的なコーラスも、RCの清志郎+ケンチのハーモニーとよく似てる。やはりお互いに強く影響を受け合っていたではないか。