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5時半起床。午前中にジム。帰りに駅前の書店に寄る。以前にも書いたけれど、VISAカードのポイントで毎月1,000円ぶんの図書カードが貰えるので、それで『レコード・コレクターズ』誌を買うのがここ1年くらいの習慣になっている。今月は創刊30周年記念ということもあるようで、特集は「20世紀のベスト・ギタリスト」。音楽評論家、音楽ライターに加え、青山陽一、小出斉、中重雄と言ったギタリストも(お三方とも文筆家としても一流です)参加して100位までのランキングが決められている。第1位はジミ・ヘンドリクス、第2位がジェフ・ベックと、この辺りは誰もが納得するところでしょう。が、しかし──昨日までの日記と重なるけれど、「ロビー・ロバートソンこそ世界最高のギタリスト」と信じて疑わない僕としては、「ロビーが72位ってどーよ!」とも思う(笑)。でもまあ、映画なんかもそうだけれど、この手のベストテンというのは基本的に「××が入ってねーじゃねーかッ」「○△ってどーよ!」と文句を言いつつ読むのが楽しいですね。
さて、ロビー・ロバートソンというというギター弾きの何処がそんなに偉大なのかと問われると、まず第一に彼の得意とするピッキング・ハーモニクスという奏法があげられると思う。右手で弦を弾く際、指とピックの微妙なズレとタイミングを使ってハーモニクス、つまり倍音を出すというテクニックである。で、倍音は出るのだが、原音は決して消えるわけではないから、そのバランスも絶妙に変えることが出来る。しかもロビーの場合同時に弦を押さえる方の左手で強烈なビブラート(音を震わせること)をかけるので、その音色はまさに変幻自在だ。つまりたったひとつの「ド」の音を弾いているだけでも、その「ド」に何十種類もの響き方が生まれることになる。よって単純に「ドドドドド」と同じ音を5回繰り返しても、5つの音の表情はすべて違うのだ。この辺りは映画『ラスト・ワルツ』に於ける名演「同じことさ!〈it makes no difference〉」を聴けばお判り頂けるかと思う。 ロビーが何故このような奏法を会得することになったのか? それは僕が思うに、他の名手と呼ばれるギタリストに比べ、左手が器用に動かなかったからではないか。左手のフィンガリングがスムーズに出来ないと、メロディを組み立てる際に多彩な音階を使えない。ゆえにそこを補うために、ビブラートとハーモニクスを使ったのだ。クラシックやジャズの演奏家の場合、スケール練習というというものを懸命にやって指が動くようにトレーニングするものだが、彼はそうはしなかった。無精者だったのかその手の努力が嫌いだった可能性もないではないが、ひとつにはロバート・ジョンソンやエルモア・ジェームスといった、ミシシッピ・デルタの黒人ブルーズマンに強い影響を受けていたからだと思われる。彼らのようなブールズ初期の黒人演奏家は、流れるようなメロディラインというものをあまり良しとしない。それよりは音にしてしまうと「ガガガ」とか「ダダダ」といった三連符の繰り返しなんかを好んだ。おそらくその方が迫力と説得力があると考えたのだろうし、そもそもブルーズとはそのように、無骨で猥雑な音楽である。 このようにロックロールはブルーズを起源にして生まれた音楽であるからにして、ロックギタリストの場合、「上手い」というのが決してアドバンテージになるわけではない。いやむしろ諸刃の剣というか、逆に作用する場合だってある。これに関してロックファンの間でよく話題にされるのに、やはり映画『ラスト・ワルツ』、「ファーザー・オン・アップ・ザ・ロード〈Further On Up the Road〉」に於けるエリック・クラプトンとロビー・ロバートソンのギターバトルというものがある。ロビーとクラプトン、こりゃもー、誰が考えたってクラプトンの方が上手い。100倍くらい上手い。しかし何故か、ロビーの方がカッコよく見えるんですね。このボビー"ブルー"ブランドがオリジナルのジャンプ・ブルーズ・ナンバー。クラプトンは『ラスト・ワルツ』の3年前にライヴ・アルバム『Ec Was Here』で取り上げているし、ロビーにとってはザ・バンドがまだリヴォン&ホークスと名乗っていたドサ廻りバンドだった頃からのレパートリーだ。勝負は互角なはずである(何ンで勝負だ、笑)。 しかしエリック・クラプトンの、よく切れるナイフで精巧な彫刻を仕上げていくようなフレージングに比べ、ロビーはまるでナタでブッた切るようなワイルドなプレイを見せ、リズムをぐいぐい引っ張っていく。客にも圧倒的にウケる。しかもクラプトンにはソロの途中でギターのストラップが外れるという、奇跡のアクシデントまで起こってしまうんである、オーマイ・ガッ。かつてクリーム時代、超絶的なインタープレイとテクニックで「神」と呼ばれ、「天才ギタリスト」の名を欲しいままにしていたエリック・クラプトンは、1968年にリリースされたザ・バンドのファースト・アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク〈Music From Big Pink〉』を聴いてショックを受け、すべてが嫌になってしまいアメリカへと渡り、ウッドストックへザ・バンドのメンバーを訪ね「僕をザ・バンドに入れてくれ」と頼んだという。『ラスト・ワルツ』の「ファーザー・オン・アップ・ザ・ロード」には、そのすべてが現れているじゃあ〜りませんか。 ただし、よくよく考えてみればですよ、この場合ロビーはバンドマスターでありコンサート全体の音楽監督であり、ましてや映画のプロデューサーでもある。つまり、自分の方を目立たせるなんて簡単だ。要はエリック・クラプトンという大スターを前フリに使って、オノレがオイシイとこを全部かっさらったとも言える(涙)。故にロビー・ロバートソンを策士と言う人もいるわけですが、僕はむしろロックンロールのカッコよさ、エンターテイメントの本質、そして何よりブルーズの神髄を知り尽くしているギタリストなのではないかト、かように思うわけであります。ちなみに『レコード・コレクターズ』の「20世紀のベスト・ギタリスト」では、エリック・クラプトンはチャック・ベリーに続いて第4位。もうひとつ蛇足ながら、評伝『流れ者のブルース〜ザ・バンド』(バーニー・ホスキンズ・著、奥田祐士・訳)によれば、このクラプトンのストラップが落ちた時、監督のマーティン・スコセッシはニヤリとほくそ笑み、後に編集段階でエディターが「カットしましょうか?」と訊ねた時には、「アホか。クラプトンのギターが落っこちるところなんて、他の何処で見れる?」と返したそうです。合掌。
by tohramiki
| 2012-04-21 12:14
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