5時50分に眼が覚めた。6時半よりjog。外は昨夜の雨が淡い霧になって立ちこめ、木々やアスファルトがしっとりと濡れている。今日もグレイトフル・デッドを聴きながら走る。一昨日の日記でも触れたライヴ盤『ヨーロッパ '72〈Europe 72〉』はCD2枚組、アナログ・レコードでは3枚組のアルバムだが、ラストは
「モーニング・デュー〈Morning Dew〉」という、11分40秒にわたる長い幻想的な曲で終わる。まさに今朝の天候そのままだ。歌詞もとてもシュールで、〈僕を朝露の中に連れ出しておくれ、ハニー/僕は君を朝露の中に連れ出せないんだ〉と繰り返され、〈今朝、赤ん坊の声を聞いたような気がした〉〈今夜はみんな、何処に行ってしまったんだろう?〉と続く。
僕はこの曲を何となく、幻想的な心象風景を歌ったものか、あるいはドラッグ・ソングだと思っていた。でも調べてみるとどうやら違うようだ。南風椎(はえ・しい)さんの「森の日記」ブログには、「核戦争が起きた翌朝の様子を歌ったもの」とある。南風さんは
『スケルトン・キー〜グレイトフル・デッド辞典』という本を訳された人。つまりはデッドの研究家というか、専門家だ。ところで「モーニング・デュー〈Morning Dew〉」はデッドのオリジナルではない。いわゆる第1期ジェフ・ベック・グループのアルバム
『トゥルース』にも収められている。ヴォーカルはロッド・スチュワートだ(ちなみにベースは現ザ・ローリング・ストーンズのロン・ウッド)。
また、ティム・ボガート、カーマイン・アピスと組んだBB&A(ベック、ボガート&アピス)の『ライヴ・イン・ジャパン〈Beck, Bogert & Appice Live〉』でも再演されている。オリジナルはいったい誰によるものなんだろう? 作詞・作曲のクレジットは(Bonnie Dobson/Tim Rose)とある。僕はどちらの人物も知らなかった。これも調べてみたら、非常に詳しくご存じの方によるブログ(
「Cottonwoodhill 別別館」)がありました。これはすごい。知りたいことが全部書いてあった! ボニー・ドブソン(Bonnie Dobson)はカナダ出身の女性フォーク歌手で、ボブ・ディランやジョーン・バエズと同時期にニューヨークのフォーク・シーンで活躍した人。曲はやはり南風椎さんのおっしゃるように反核ソングで、しかもネビル・シュートによるSF小説『渚にて〈On the Beach〉』にインスパイアされて作ったという。
『渚にて』はスタンリー・クレイマー監督、グレゴリー・ペック主演で映画にもなっている。僕も中学生の頃、テレビ放映で観た記憶がある。第三次世界大戦が起こって、核兵器が使われ北半球が全滅。その後も地球はどんどん汚染されていき、人々はオーストラリアの南海岸にしか住めなくなる。しかし、やがてそこにも放射能汚染が押し寄せ、生き残った人々は地球の終わりを見守るように「渚」に佇む──というようなお話だったと思う。なるほど「キューバ危機」をテーマにしたボブ・ディランの「はげしい雨が降る〈A Hard Rain's a-Gonna Fall〉」と同様な問題意識を持つ曲だったわけだ。それにしても福島でああいう事故が起こってしまった今、決してSFでも他人事でもないのが恐ろしい。ところで上記ブログでもリンクされているけれど、ボニー・ドブソン自身の歌う
「モーニング・デュー〈Morning Dew〉」が、YouTubeにアップされている。ジョニ・ミッチェルを思わせる、60年代風の美しい歌声だ。
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