眼が覚めると雨が降っている。この暑さの中、レインウェアを着て走る気には到底ならないので、jogは休みそのぶん惰眠を貪る。何度も書いてますが、雨の音を聴きつつうとうとするのは人生のシアワセ。ああ、確かにオレはビンボーだが、こういう気楽な稼業なら致し方ないな、と思う。しかし、きっとスティーヴン・キングさんなら、雨が降ろうが槍が降ろうが、エイヤと起き出して朝8時から執筆を開始するのでありましょう。要するにソコんとこなんだよなあ、ベストセラー作家と売れないヤツの違いは(涙)。ところで、そんな執筆スタイルがインタビュー・アンソロジー『悪夢の種子』に出て来る──と6月19日の日記に書きましたが、すみません、間違いでした。
例によってその『悪夢の種子』をトイレの本棚に置いて、仕事の合間にパラパラと眺めているわけですが、幾ら読み進めていってもそのエピソードが出て来ない。と思っていたら、この本の冒頭には翻訳家で英米小説研究の第一人者・風間賢二さんによる〈アメリカン・ブギーマンの誕生〜スティーヴン・キング小伝〉と題された年譜があり、そこに〈一九七九年(三十二才)──母校メイン大学で講師を勤める。昼は講義をし、夜はその内容をノンフィクション『死の舞踏』にまとめる〉とある。おそらくこれだ。この中に出て来る。読んだ記憶がある。ところで風間氏による文章、こう続くんですね。
〈そして、『クリスティーン』と『ペット・セマタリー』ふたつの長編の第一縞を執筆。七月には『死のロングウォーク』をバックマン名義で発表。八月には『デッド・ゾーン』(初版八万部)刊行し、初のハードカバー・ベストセラー・チャートで一位となる。この頃、傑作中編「霧」を執筆(後略)〉。そう、上記の
『死の舞踏〜ホラー・キングの恐怖読本』で語られるのだが、キングさんは常に、長編小説を2つ同時進行で執筆してるんである。この人の小説はとにかく長い。長いったら長い。で、本人曰く「延々書き続けていって、いや、コイツはダメだ。当初の思惑ほど面白くならないぞ」と思ってしまった時のために、保険をかける意味で2つ一緒に書くというんである。
ところがまあ、何せ才能のある人だから「コイツはダメだ」なんてことにはならず、結局のところ『クリスティーン』と『ペット・セマタリー』のように、2作とも傑作ホラー小説となり、当然両方ともベストセラーになってしまうんである。うーむ。ちなみに〈バックマン名義〉というのは、スティーヴン・キング、もうひとつのペンネームであるリチャード・バックマン。日本で言えば、色川武大と阿佐田哲也みたいなものでしょうか。何故別名義で本を書いたかというと、諸説あるのだが、当時のアメリカでは、作家は1年に1冊だけ出版するという暗黙のルールがあったため、2作でも3作でもバリバリ書いてしまうキングさんはやむなく別名を考えたとか。いやはや、アメリカン・ブギーマン、恐るべし(涙)。
ちなみにこの人の数ある小説の中で、面白いものは山ほどあれど、僕が思うに「恐い」という一点にだけ絞れば、バックマン名義で発表された
『痩せゆく男』だと思う。これはね、読んでて本当に恐ろしかった。トム・ホランド監督による『スティーヴン・キング/痩せゆく男』(1996年)という映画もあります。
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