5時起床。121分走る。午後より外出。神保町にある出版社にて打合せ。約3ヶ月かかりっきりになっている書き下ろしは、現在400字詰め原稿用紙にして750枚程度まで来ている。全体で850枚から900枚くらいになる予定。しかしそこで問題が起こった。僕はページ数が増え、ぶ厚くなればそのぶん高い定価をつければ良いだろうくらいにノー天気に考えていたのだが、只でさえ本が売れない昨今、そんなことをしたら原価との関係で採算が取れなくなってしまうのだという。さて困った。このくらいの量になると、削るという作業も並大抵の労力ではない。編集さんが色々と考えてくださった結果、元は文庫の形で出すつもりだったものを、単行本にしましょうという結論に落ち着いた。それなら部数は稼げないぶん定価は上げられるという。版元としたら苦肉の策だろう。恐縮しきり。
ということで、なんとか出版社を後にする。プロモーションのやり方も新たに考えてもらえるとのことで、出版は11月頃。けれど此処に来て、個人的にはもうひとつ問題が発生する。となると、来年の今頃までほぼ無収入ということが決定した。さてと、どうしたものか? 昨日スティーヴン・キングについて書いたが、代表作のひとつ『シャイニング』はこんな話だ。主人公のジャック・トランスは元高校教師で作家志望の男。冬の間、あまりの豪雪のため閉鎖されるロッキー山脈上にあるリゾートホテル、その名も〈オーバールックホテル〉に管理人としての職を得る。これは、売れない物書きなら誰でも一度は夢見たことがあるシチュエーションだろう。

ある一定期間、寝る場所と食う手段を確保して、執筆に集中出来る。ただし、ジャックにはダニーという息子がいて、彼は〈かがやき〉と呼ばれる不思議な能力を持っている。そして言う、「パパ、ここには僕達以外の何かが棲んでいるよ」と。これで終われば単なる幽霊物語だ。けれどキングの小説の恐ろしいところはこの先である。作家志望の者なら誰もが思う、「俺には才能はある。ただ、書く時間と金が無いだけだ」と。ジャックも同じだった。しかし、果たしてそうか? 本当は自分には作家になる資質なんてこれっぽっちも無いんじゃないか。その不安は決して消えない。そして案の定、最高の環境になっても、彼の執筆は進まない。ただタイプライターを眺める苦しい日々が始まる。
しかも、ジャックにはかつてアルコール依存症で苦しみ、同時にひどい癇癪持ちで、幼いダニーに暴力を振るった過去もある。そんな自分自身の弱い部分が、彼をどんどん追い込んでいく。やがてタイプライターが勝手に文字を打ち始める。「ジャックは狂ってる、ジャックは狂ってる、ジャックは狂ってる・・・」。というワケで、我がiMacに「トーラも狂ってる」と言われるようになる前に、新しい仕事を見つけなければ。僕も2年前くらいまでは、ジャック・トランス氏よろしく、まったく別の仕事を探して取り敢えず家賃やら生活費等は稼ぐべきかと何度も考えた。例えば我が家に来てくれる宅配便のオジサンの中には、明らかに僕より年上という人が何人かいる。体力には自信がある。自分にだってやれないはずはない。
けれど昨年末『代々木忠 虚実皮膜 AVドキュメンタリーの映像世界』の時ように、約1ヶ月で1冊書き上げなくてはならないという仕事が入った時、やはりフルタイムの物書きという姿勢を貫いていないと無理だと判った。さてとどうしたものか? そう思いつつ家に帰ると、その『虚実皮膜』を一緒に作った担当編集者Tくんからメールが来ていて、「もしも双子の女の子が見え始めたら、一度パソコンから離れて養生してくださいね」とあった。うむむ、さすがに1ヶ月共に苦しんだ仲、以心伝心と言いましょうか、わかってらっしゃる(笑)。
※スタンリー・キューブリックによる映画『シャイニング』には、
ダイアン・アーバスの写真のような双子が現れる。写真は本日撮影。帰りの中央線車内より、吉祥寺駅のホームを写す。data:ニコンD70、AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G。ISO・200。
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