昨夜は深夜12時過ぎから粕汁を作っていたから、寝るのが3時前になってしまった。でもまあ、例年通り大鍋に一杯こしらえたのでこれで一週間以上は持つはず。いよいよ仕事が切羽詰まって来るので、ご飯を作る時間も出来うる限り短くしたいですね。そんなわけで今朝は少し寝坊。9時まで寝て10時過ぎからjogに出ると、公園はこの寒さだというのに人がたくさん。そうか、今日は休日だったのだと気づく。走りにくいのでウォーミング・アップした後は久しぶりに公園を出て、玉川上水沿いの遊歩道を走ることにする。
久しぶりに、以前住んでいたアパートの前を通る。僕がこの街に来たのは90年の6月。いつの間にかずいぶんと長い時間が流れてしまった。引っ越した時は初夏だったので、なんと緑の多い美しい場所なのだろうと思ったのだけど、初めて迎えた冬には少しどころか大いに面食らった。その木々が葉という葉を落とし、無慈悲なほどの冷たい風が吹き抜けていく。その風景ときたら寂しいなんてもんじゃなかった。その前まで住んでいたのが神宮前、キラー通り沿いだったこともあったかもしれない。あの青山、原宿界隈というのは、クリスマス前が最も賑やかになる。
それに比べるとここいらは、冬になると本当に何も無くなってしまう。当時は街灯も極端に少なくて廻りにコンビニのたぐいすらなく、此処が果たして東京なのか? と思うほどだった。それでも、冬が好きになったのはこの街に暮らすようになってからだ。冷たい空気の中を走り続けていると、冬そのものを味わいつくせるような気がする。この季節の良いところも悪いとこもすべてを見ていくと、最初はまんざら毛嫌いするもんでもないなと思い、やがてそのストイックな冷たさに惹かれていく。
そんなワケで本日は冬の写真を一枚アップしてみました。1994年11月、我が家から走って30分くらいのところにある、野川公園というとても綺麗な場所で撮った。元々は隣にあるICU(国際基督教大学)のゴルフコースだったらしい。村上春樹さんの小説『1973年のピンボール』で、「僕」と「双子」がロストポールを拾いながら散歩するのはおそらく此処だと思われる。モデルは当時、伊藤亜寿香という名前で今で言うグラビア・アイドルをやっていた女の子。今は夏生ゆうなと改名して単館系の映画で活躍する良い女優さんになっている。最新作は園子温の『エクステ』。