長らく続いた書き下ろしもいよいよ大詰め。マラソンで言えば40キロ地点くらい。つまり42.195キロの、残り2.195キロといったところ。しかしココに来てドッと疲労が押し寄せてとてもツライ。約20年前、毎年12月になると、ハワイへホノルルマラソンを走りに行っていた時期があった。そうやってフルマラソンを5回ほど経験した。よく、マラソンは35キロを「デッドポイント」と呼び、最も苦しい地点だと言われる。この夏の世界陸上ロンドン大会でも、清田真央ちゃんが素晴らしい走りを見せたが、やはり35キロを境に先頭集団から遅れ始めた。
しかしこれはあくまでもトップアスリートの場合であって、アマチュアランナー、特に僕みたいな最下層のシモジモに属するジョガーは、もう25キロ過ぎたらずーっとキツい。そして35キロでは完全に体力を使い切る。じゃあ残りはどうするかというと、これはもう気力のみ。高い飛行機代と宿泊費、さらにこの休みを取るためどれだけ仕事を前倒しして終わらせてきたか、その想いだけで走るわけだ。しかし、その気力さえも使い切ってしまうのが、40キロ地点なんである。
ホノルルマラソンはワイキキの東、ダイヤモンドベッドの麓にある、カピオラニパークがゴール地点になっている。そして南北の伸びる広大な公園の、北側の入口が40キロ地点なのだ。ココからがツライ。足はまったく前に出ないが、そのくらいまでくると筋肉は疲弊しきっているので、走っても歩いても同じようにツライ。だったら走って早く終わらせようということになる(もちろん、もう速く走るなんて出来ませんが)。書き下ろしもまさにその状態。ただしマラソンを終わればビールの飲めるしコンドミニアムのサウナにも入れる。ところが仕事の方は、そのあとも書き直しや校正という、さらに大変な作業が待っておるのであります(^^;;
※写真は1995年。ワイキキの西、アラモアナショッピングセンターのパーキング入口。data:ニコンFA、ニッコール24mmf2.0、フィルム・フジクロームVelvia(ISO50)