7時に眼は覚めたのだが、どうにも疲労が抜けず、土曜日だし今日は休みにしようと布団の中でうとうとしていた。ところが寒い。体調は戻ったのに寒くて眠れない。熱があるとかそういうことではなく、どういうわけか身体が冷たく、特に手足が冷えて眠れないのだ。今日は3月11日。あの夜もそうだった。打合せで友人の太賀麻郎くんと会っていて、彼の家のある世田谷代田駅近くから深夜、約6時間かけて歩いた。
3月で昼間はすっかり陽気がよくなっていたし、夜もそれほど冷え込んだわけでもなかった。ヘヴィデューティーな革ジャンを着込んでいたし、何しろ夕方の5時くらいから延々と歩き続けていたわけだから、身体は充分温まっていたはずなのだ。でも寒くてしかたなかった。手が氷のように冷えて、火照った首筋にあてながら夜の道を歩いた。
※写真は前に住んでいたアパート。もう、明けて12日未明だったかもしれない。トイレに天井までの本棚を設置してあったのだが、それが全部崩れていた。トイレは玄関を入ってすぐの所にあり、ドアを開けて最初に見た光景がこれだった。当時連載していた『ビデオ・ザ・ワールド』誌が見える。data:ニコンD70、AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G。ISO・400。