NHK朝ドラ『べっぴんさん』は今までのいわゆる「昭和もの」より少し展開が早いようで、第1週後半で既に日米開戦から1年、戦争の影響が色濃く出ているという設定になっている。先週土曜日放映分ではヒロイン・坂東すみれ(芳根京子)の女学校の仲良しのひとり、君ちゃん(土村芳)が身体が弱く、遠足の行進の途中で倒れてしまうというシーンがあった。朝ドラを観ていてつくづく思うのだけど、どの時代にも戦時や戦争というものに、絶対的に合わない人というのが必ずいたんだなあ、ということだ。
2011年度下半期の名作『カーネーション』では、ヒロイン・小原糸子(尾野真千子)の幼なじみ勘助(尾上寛之)が、出征して一旦は無事帰って来るものの、今でいうPTSDだろう、廃人のようになってしまい時々パニックになって自殺をはかり、結局もう一度戦地へ赴き戦死してしまった。そういう意味では、僕なんか絶対的に戦争には向かない人間だと思う。臆病者だし、それ以上に上下関係とかがダメだし、集団行動も苦手だ。
誤解のないよう言っておくけど、これは別に、ワタシは平和的な人間ですと主張しているワケではありません。単に戦争に向かないだけだ。だから逆に言うと、世の中には戦争が好きで好きでたまらないという人がいるんだろうな、とも思う。世の中が戦争になると妙にテンションが上がってしまうというような。朝ドラには必ず「大日本婦人会」とか「国防婦人会」とかいう、カッポウ着にタスキをかけて「贅沢は敵です!」とか言って廻るオバサンたちが出てきますよね。他にもバケツリレーの指揮を嬉々としてやってる町内会のオジサンとか。
これからもしもこの国に戦争が起こる時代になったら、僕なんかもうオジイサンになっているだろうから戦地に送られるということはないかもしれない。でもその代わりカッポウ着のオバサンや町内会のオジサンに、「たるんどるッ、バケツリレー100時間を越えたくらいで過労死するとは情けない!」とか言われて死んでいくんだろうな。嫌だ嫌だ。ピース。
※写真は今朝の公園、ジョギングの途中に撮影。中央下に小さく写っている車椅子のご婦人は、ウチの母親(昭和5年生まれ)と同じくらいとお見受けした。戦争を体験された世代である。目が合うニッコリ笑って、「いいお天気ですね」と挨拶してくださった。data:iPhone6 #Instagram #MOLDIV #VIVID