仕事の資料本の合間をぬって、ちょっとずつ愛おしむように読み進めていたKindle版『ブラックジャックによろしく』を、本日読了。作者・佐藤秀峰先生の、執念にも似た筆致に圧倒され続けた全13巻でありました。以前にも書いた記憶があるけれど、僕がマンガ雑誌というのを読まなくなったのは1980年代の終わり頃。それまでは、電車に乗るときは必ずキオスクで『ビッグコミックスピリッツ』や『漫画アクション』、『ビッグコミックオリジナル』を買って読んでいた。ドアにもたれてページをめくるのが至福のときだった。
なぜ読まなくなってしまったのかという理由は、今となってはあまりに昔のことなのでわからない。とにかく小学校低学年の『週刊少年マガジン』VS『週刊少年サンデー』全盛期、そして『週刊少年ジャンプ』創刊も『週刊少年チャンピオン』の隆盛もすべてリアルタイムで経験し夢中になりながら、ある日マンガというものから離れてしまった。そして40才を超えてしまうと、すでに老眼で(僕の場合遠視なので、老眼の進み方が普通の人より早かった)、マンガの細かいネームが読めなくなっていた。
それがiPad miniとKindleの登場で再び読めるようになったワケです。人生何が起こるかわからない。そしてマンガというものは、この空白の四半世紀で圧倒的な進化を遂げている。老後の愉しみが出来たと申しましょうか、これから死ぬまで読んでも、名作の数々を読み尽くすことはないと思う。すべてのマンガ家の先生方に、敬意をもって感謝申し上げたいと思う。
※『ブラックジャックによろしく』13巻、第126話を複写。data:iPhone4 #instaplus #Velvic #CRT