今日も7時に眼が覚める。雨は降っていないが、湿気の多いどんよりとした曇りの朝だ。おそらく生乾きだろうが、昨夜寝る前に干しておいた洗濯物を取り込んでおこうとベランダに出た。すると、眼の前にあるトタン屋根の上にミケがいた! 帰って来たのだ。姿を消してから1年半。3ヵ月前の
3月19日にやっと顔を見せたものの、何かに脅えるように隣の樹の中に隠れていた。でも今朝は違った。昔と同じように寝そべり、気持ち良さそうにグルーミングしていた。いったいネコたちの世界で何が変わったのだろう? ミケがいなくなったのは、
愚連隊ネコが彼女のテリトリーを荒らしたからではないかと僕は思っていた。でも、あれは1週間くらい前だったろうか、例のアンケート取材の仕事に追われていた頃、外で突然「ウニャニャー」と激しい鳴き声がした。
仕事部屋の窓から覗くと、北側のハナミズキの樹の天辺に
ムーがいて、下から愚連隊ネコが威嚇していた。ムーは脅えきっているようだった。だから愚連隊に向かって「コラ、いじめちゃダメじゃないか」と言った。すると例のトボけた顔のまま樹を降りて、僕の方を何度も振り返りながら離れていったのだ。「相変わらず憎めないヤツだ」と思ったものの、彼がこの周辺で他のネコたちを恐がらせている、その状況は変わりないはずだ。判らない。それでも何かが変わったのだ。我々人間には計り知れない、世界の成り立ち方が、音もなく気配すら感じさせないまま大きく変化したのだ。ミケはしばらく屋根の上で丸くなっていたが、雨の気配を感じたのだろう、僕が出かける時には姿を消していた。
※安心しきってグルーミングするミケ。3ヵ月前の脅えきった表情とはまるで別人(別ネコ?)のようだ。いったい彼女たちの世界で何が起こったのだろう? data:ニコンD70、AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G。ISO・200。