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7時起床。本日も梅雨の晴れ間。8時よりjogに出る。iPod Shuffleには『ライヴ!ソー・バッド・レビュー』を入れて走る。このアルバム、演奏は言うまでもなくゴキゲンなのだが、音がちょっと薄っぺらい。音質関係のことはよく判らないけれど、ものすごく安直にアナログのマスターテープをCD化したという感じがするのだけれど、どうだろう。唯一のスタジオ・アルバムも含め、是非ともデジタル・リマスターして再発して欲しいところ。それはともかく、ソー・バッド・レビューは1975年に関西で結成された、北京一、砂川正和(Vo)、山岸潤史、石田長生(G)、永本 忠(B)、土井“ベイカー”正和(Dr)、チャールズ清水、国府照幸(Key)というスゴ腕揃いによるソウルフルなリズム&ブルーズ・バンド。ただし当時東京の一ロックファンでしかなかった僕にはすべての人達がどのような経歴のミュージシャンなのかは知らなかった。
それでも、ウエスト・ロード・ブルース・バンドを抜けた山岸潤史が新しく組んだバンドであり、もう一人のギター石田長生は上田正樹とサウス・トゥ・サウスのライヴ・アルバム『この熱い魂を伝えたいんや』にゲスト出演し、「ラブ・ミー・テンダー」と「わが心のジョージア」で、当時の東京では聴くことの出来ないジャージーなギター・ソロを弾いていた。また、ヴォーカルの北京一が元々「北京一・京二」というコンビで漫才をやっていたという経歴がまさに大阪、ディープサウスという感じがしたし、ツイン・ヴォーカル、ツイン・ギター、ツイン・キーボードという編成にも、スーパー・グループという雰囲気があった。そして音楽雑誌ではバンド名ソー・バッド・レビュー(SOOO BAAD REVUE)とは、「さあ、これからゴキゲンな音楽が始まるよッ」という意味らしい、なんてことが書かれていて、これはもう聴く前から絶対にすごいバンドに違いない、と思ってしまったわけであります。 ところで、『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』で知られるアメリカのニュー・ロストジェネレーションの作家ジェイ・マキナニーに、『ランサム〈Ransom〉』という作品がある。舞台は1970年代前半の京都。主人公であるランサムは上流階級の子弟として生まれながらも、ドロップアウトして放浪の旅に出て、インド、パキスタンを経て京都に辿り着く。当時の京都は詩人のゲイリー・スナイダーが移り住み、やはり詩人でコミューン集団「部族」率いていた山尾三省、ナナオサカキ等と交流したこともあり、ヒッピーの聖地であった。ランサムもそのようにこの地で暮らし始める。ちなみにマキナニー自身は東部のウイリアム・カレッジでフェローシップを得て京都に留学した。だから「自伝的」というには少々かけ離れてはいるのだが、この小説に彼自身の眼で見た当時の「京都」が描かれていることは間違いない。 物語には〈磔磔〉か〈拾得〉を思わせるライヴハウスが登場し、「モージョ・ドーモ〈Mojo Domo〉」なるバンドが出て来る。「モージョ・ドーモ」はとあるレコード会社から「ポップスターにしてやる」とレコード契約の話を持ちかけられたが、マディ・ウォータースやハウリン・ウルフを敬愛し、ブルーズしか演奏しない彼らはその話を断った──と説明される。ギタリスト兼ヴォーカルはギブソンを弾く加納という男で、ランサムには「My Man」なんて声をかけたりする。そこで「今夜の演奏どうだった?」と訊ねる加納に、ランサムは「バッドだったよ」と答えるのだが、加納は意味が判らない。そしてランサムは説明する。「バッドアス(bad ass=すごい、カッコイイの意)のバッドさ。だからグッドの意味だよ」と。そして物語の後半、加納がバンドを解散し、憧れの地シカゴへ渡るということが示唆される。 山岸潤史はウエスト・ロード・ブルース・バンドを脱退した後アメリカに赴き、石田長生もまた、大塚まさじ等とのザ・オリジナル・ディランでの活動後、メンフィスに渡った。その途中、漫才を辞めてロサンジェルスでダンスを習っていた北京一を訪ね、その辺りがソー・バッド・レビュー結成のきっかけになったと言われている。そう考えるとランサム=ジェイ・マキナニーが見ていたブルーズしか演奏しない京都のバンドとは、やはりウエスト・ロード周辺の音だったのではないかと想像するのだが──。
by tohramiki
| 2012-06-28 12:12
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