相変わらず寝てばかりいる。昨夜も12時前に床に就き、起きたのは午前9時。さあ、仕事しなきゃと仕事場のiMac前に座ったものの、どうにも眠くてだめ。結局1時間も経たずにベッドへと逆戻りし、午後1時過ぎまで寝た。年に1度か2度、こういう時期が来る。ジョギングもジムもまったくやる気にはなれず、ただひたすら眠り続ける。要は怠けているのだが、怠けるには怠けるだけの理由があるはずだと考えてみる。まあ、考えてみたところで判らないのだが。ただひとつ思うのは、昨日書いた20年前に革ジャンを買ったというような、普段はすっかり忘れていることを思い出す。吉祥寺伊勢丹の催し物会場、その妙に白っぽい壁の質感までが鮮やかに甦ったりする。まるでアタマの中をルンバみたいなヤツが勝手に動き廻って、「旦那、旦那、こんなモノありやしたぜ」と報告に来るようだ。
買い物にも行ってないので家には食材もなく、昼食は戸棚に転がっていた玉葱、人参などを刻んでスープを作り、ソーメンを茹で、にゅうめんにして食べる。食べ終わってもまったく動く気になれず、テレビをつけるとやっていた内田康夫原作の、ルポライター浅見光彦シリーズというものをぼんやりと観た。2時間ドラマというのは、何故かこういう無気力な午後に心地良い。特に浅見光彦役は古くは水谷豊、他にも辰巳琢郎、沢村一樹といった人がやっているそうだが、今日観たのは榎木孝明版。この人は端正な顔立ちで、いわゆる二枚目俳優にカテゴライズされるのだろうけれど、仕事の無い時はインドやネパールを放浪して水彩画を描いているとか、古武術に通じているとか、妙に浮世離れした人だ。そんな役者さんの演じる推理ドラマを観るというのも、こんな午後にはやはり似合う。夜になってやっと仕事開始。『ビデオ・ザ・ワールド』誌のAVレビューを数本書いた。