6時起床。やっとのことで少し、穏やかに眠れるようになってきた。外は夏のような陽射し。走りたいところだが、今日は夜7時より新宿紀伊国屋で『YOYOCHU SEXと代々木忠の世界』DVD発売記念イベントがある。なのでjogは自粛し、朝からiMacに向かう。4月から延々とやっている書き下ろし。約1週間前に書き終わり、今は直しの段階に入っている。しかし、400字詰め原稿用紙1,000枚以上あるので、それもまたひと苦労。出来るだけ進め、4時半に家を出る──と思ったら、玄関の外は、カンカン照りにもにも関わらずバラバラと大粒の雨が降っている。あまりにハッキリした天気雨。東京西部にお住まいの方はかなり多く、今日この珍しい気象に出会ったのではないだろうか。
天気雨を〈狐の嫁入り〉と言いますが、何となく良いですね。白無垢姿のキツネの花嫁が文金高島田を付け、紋付き袴の親キツネ達に連れられ、田舎のあぜ道を行列しているのが眼に浮かぶようだ。さてイベントですが、これは8月23日の日記にも書いたように、税込4,441円也のDVDを買った方のみ入れるという企画。つまりそれだけ高い買い物をしてくださったお客さんに、果たして満足して頂けるだろうかと、さすがに緊張したワケですが、盛況のうちに終わりました。まっ、代々木忠、石岡正人両監督に、太賀麻郎、面接軍団・隊長こと市原克也、さらに人気女優の管野しずかさんと、役者は揃っているので僕は進行を担当するだけ。上手くいくだろうなとは思っていたのですが。
何より集まってくださった方々が優しくてフレンドリーで、楽しい集いになったと思います。特にTさんという代々木作品にとても詳しい方が今回も来てくださって、AVライターの僕がうろ覚えの制作年度を客席からフォローして頂いたり(笑)。Tさん、ありがとう。助かりましたー! ところで会場はあの紀伊国屋ホール。個人的には代々木監督が麻郎ちゃんに、「なあ、麻郎。20年前は俺達がまさかこういう場所で語り合えるなんて思ってなかったよな」とおっしゃったのが感慨深く印象的だった。僕も足を踏み入れたのはひょっとして、高校生の時つかこうへい劇団の『熱海殺人事件』(←木村伝兵衛に三浦洋一、犯人が加藤健一だった)、もしくは安部公房スタジオの『幽霊はここにいる』(←田中邦衛、井川比佐志)以来だったような。ともあれ、お越し頂いた皆さま、ありがとうございました。