5時起床。やっとのことで体調が戻って来た。15日の日記にOMC VISAカードで貰った図書カードで、勝谷誠彦さんの『ディアスポラ』を買ったと書いたが、その時『レコード・コレクターズ』誌の最新号も購入した。今月の特集はロバート・ジョンソン。この戦前に活躍したミシシッピ・デルタ出身のカントリー・ブルーズマン、今年が生誕100周年だということで、
『コンプリート・レコーディングス〜センテニアル・コレクション』というリマスター盤も発売されているらしい。27才という短い生涯で、録音したのはたった29曲(42テイク)のみ。しかし、エリック・クラプトンが「クロスロード・ブルース」をカバーしたことを始めとして、レッド・ツェッペリンやらジョニー・ウインターと言った、もう数限りないミュージシャン達に作品を取り上げられている。
「スイート・ホーム・シカゴ」という曲がある。ちょっと前、笑福亭鶴瓶師匠が出てるマクドナルドのCMでもバックに流れていた。これ、〈Back to the land of California.To my sweet home Chicago〉という歌詞がある。僕はもうずいぶん昔、ブルーズ・ギターの名手でもある年上のミュージシャンから、「ロバート・ジョンソンはシカゴがカリフォルニアにあると信じてたんやでぇ」と教えて貰った。で、「なるほどそうかあ、戦前の南部の人だから、そういう勘違いをしたんだなあ」と思っていた。しかし一方で彼はギター一本を抱えアメリカ全土を廻り、ニューヨークやニュージャージー、果てはカナダまで足を伸ばしたなんて記述もある。果たしてそんな人が、思い違いをするもんだろうか。
今回、やはりブルーズ・ギタリストとしても有名な小出斉さんによる文章で謎が解けました。「カリフォルニア州にはポート・シカゴという街があり、ロバートの親戚が住んでいたという事実もある」が、現在では「カリフォルニアとは古いスラングで、金貨、富を指す、という説が有力」とのこと。その他にも、大里俊晴さんの幻の著書
『ガセネタの荒野』が19年ぶりに復刊されたとか、ローリング・ストーンズのツアー・マネージャー、サム・カトラーによる
『ザ・ローリング・ストーンズ オルタモントの真実〜メレディス・ハンターはなぜ殺されたのか!?』というドキュメント本が出ているとか、やはりネットだけでは気づかない情報がたくさんある。たまには本屋さんにも行かねば、と思いました。