早起きして走りたいと思っていたのだが、疲労が残っている気がしたので8時まで眠る。仕事も進んでいない。今やっているものを早く終わらせて書き下ろしに入らねばと思うのだが、気持ちだけが焦るばかりで上手くいかない。今日で地震からちょうど20日。27日の日記でも触れた
『村上春樹 雑文集』の中に、〈三月二十日に「オウム真理教」という新興宗教団体がサリンガスを用いて東京の地下車両を襲撃したのだ〉という記述があり、そうか、同じ時期だったのかと気づく。あれから15年。そう言えば平田信や菊地直子といった人物は未だに逃げ続けているのだ。いや、今となると、果たして生存しているのか、という気もして来る。
それと、これはまだ地震の前だったと思うけど、TVで「今年は尾崎豊の二十回忌」というようなことを言っていたのを聞いた。つまりもう19年前経ったわけだ。報道された時、僕はジョギングに出ようとウェアに着替えていた。走り出すとずいぶん蒸し暑かった。調べてみると尾崎が亡くなったのは4月25日。春はこのひと月でずいぶんと季節が変わるのだ。その夜は古い友人、大庭珍太(g.b.vo)、長田“taco”和承(g.stg.vo)、ANNSAN(per.vo)によるバンド、
マンドリン・ブラザースのライヴを、下北沢ロフトへ観に行った。
対バンは音楽ライターでもあり、名著
『路上のイノセンス〜ドキュメント・佐野元春1971-1983』の作者・下村誠さん率いるスナフキンというバンドだった。ロフトの近く、八百屋の二階の居酒屋で打ち上げがあって、音楽評論家やレコード会社の人達も来ていたのだろう、離れた席から、何人かが尾崎豊の話をしているのが聞こえた。その下村さんも、数年前に亡くなられたのだと聞いた。確か自宅が火事に遭われて、いったんは避難したものの、何か大切なものを取りに戻り、そのまま帰らなかったとか。そう考えると自分がこうして無事に生きているのが、まるで奇跡のようだ。