8時過ぎ、宅配便で荷物が届いたのでいったん起きるものの、10時過ぎまで二度寝してしまう。やはり疲労が抜けていないようだ。ジムに行くつもりだったが自粛して仕事。2時、遅めの昼食の支度をする間「情報ライブ・ミヤネ屋」をつける。例のYouTubeに「衝突ビデオ」をアップしたと名乗り出た海上保安官のニュース。台所で流しに向かいつつ観るでもなく音声だけ聴いていたのだが、昨夜各局で流された内容とあまりに違うので、録画して後から観直す。
昨日の報道では、件の映像が神戸のまんが喫茶でアップロードされたことが判って、当の海上保安官が乗船している艇内でも話題になった。そこで本人がひどく落ち込んでいる様子を心配した船長が「どうかしたのか?」と声をかけたところ、「私がやりました」と告白した──という内容だった。どうだろう? これでは後先考えない子供っぽい中年男が、仙石官房長官のやり方にキレ、勢いでビデオを投稿したものの捜査が自分の近く(神戸)まで来たので怖くなり、上司に泣きついた、みたいに聞こえないだろうか。でも、「ミヤネ屋」で伝えられたのはまったく違った。
件の海上保安官は映像流出後、読売テレビに自分から連絡して来た。ミヤネ屋には彼と実際に会い、約2時間にわたりインタビューした山川友基という記者が出演していたが、保安官は動機を「このままではあの映像が闇から闇へ葬られて無かったことになってしまう」と語り、その態度に何らやましいところはなく堂々としていたとのこと。ちなみにこの映像流出後というのは、神戸のまんが喫茶に捜査が及んだと報じられる前だ。その報道の直後本人は再び山川記者に電話をし、「これから上司に報告する」と語る。電話はおそらく巡視船内から携帯でかけられた。記者はこの時にも「動揺している様子は少しも窺えなかった」という印象を受けた。
夜になって「報道ステーション」を観てみたけれど、昨日の内容に、特に付け加えられた情報はなかった。もちろん、事情聴取前に読売テレビの記者が接触、取材をしていたということは報じられない。ふむ、すべてのメディアが横並びの報道をする必要は全然無いけれど、これでは「ミヤネ屋」を観ていない人、読売テレビがネットされていない所に住む人には、まったく違う人物像が想起されるのは間違いないと思う。警察や検察にしか取材していないメディアからは、どうしても参考人や容疑者に不利な情報だけがもたらされる。となると一般の人間も、もしものことがあった時に備え、「このテレビ局」「この番組」ならというメディア、「このジャーナリスト」なら信用出来るという人物を、常々探しておく必要があるかもしれない。