変わりばえのしない一日であった。例によって6時過ぎに眼は覚めていたものの、「うー、涼しいニャー、ずっとこのまま寝ていたいニャー」とうめきつつフトンの上でゴロゴロ。9時に起き上がりリビングへ行くものの、「うんにゃ、もうひと眠り」とまたソファーへ。そこでまた30分ほどうとうと。本日はジムに行く日なのでjogはお休み。お風呂に入り、ワカメのみそ汁にオクラの浅漬けを刻んだものをご飯に乗せ、さあ納豆に葱を刻んで入れようと思ったらオーマイガッ、納豆買い忘れてるじゃねーか! 仕方なく黒ゴマをまぶし、生玉子をかけて食べる。
8時過ぎまで原稿書き。それからジムへ。タンクトップのまま出かけられるのも、そろそろ終わりかな、と思う。いつものように約1時間半トレーニングして、西友で買い物。帰り道、「いよいよお金が無いなあ。来週にはクレジット・カードの引き落としもあるし、どうしよう・・・」と呟きつつ歩く。アパートにたどり着き、ポストを開けると某出版社からの振込通知が。「やった!」と思い開けると、数ヶ月に前受けたインタビュー謝礼の1万円。うー、嬉しいけどこれじゃ焼け石に水だあ(涙)、と部屋に帰る。今日も変わりばえしない一日が終わる。
時刻は夜11時。暗い部屋で留守電アリの赤ランプがチカチカ点滅している。この時間、それも土曜の夜にいったい誰だろう? と再生してみると、「トーラさん、お久しぶりです。──です。私、××賞(←とある新人文学賞)を受賞しました。作家になります!」というメッセージが。「ヨシッ!」とガッツポーズして冷蔵庫から「のどごし〈生〉」を出してグラスに注ぎ、彼女に電話。乾杯。「賞を取ったら、きっと『運が良かった』と言う人もいると思うけど、君がすごい努力をして、たくさん苦労して来たこと、オレだけは知ってる」と伝える。変わりばえのしない一日は、最後の最後ですごい一日になった。