爆睡。起きると既に正午。昨日のように朝5時に起きて2時間近く走り、昼過ぎまで原稿を書き、夕方は取材を受ける──なんてことを書くと、いかにもキビキビと生活するエライ人のような印象を与える気もするが、実情はこのようなものです(涙)。というワケで本日は一日ひたすら原稿書き。夜になって一段落、いつもよりずいぶん遅く、8時半よりジムに行く。11時前に戻り、深夜、録画しておいた『ゲゲゲの女房』の昨日今日の回をまとめて観る。
結核で療養していた、村上弘明演じる深沢社長が久しぶりに登場した。この人が現れると、画面にパッと花が咲いたように明るくなる。フカザワ、キタ──(゜∀゜)──!!!、という感じ(←表現が古くてすみませんね)。例の、名刺を渡そうとしてどのポケットにしまったか忘れ、あちこち探るというギャグもしっかりカマしてくれる。しかしこの辺りが、長編TVドラマの面白いところであり、シナリオライターの大変なところだと思う。
この深沢社長のように見事に役にハマり、物語全体をも輝かせるような存在は「嬉しい誤算」のはずだ。連続ドラマの場合、小説と違って、こういう「立つ」キャラクターには普通、予定していたよりも多く出番を与えるものだ。それによってさらに、物語が動き出す。ところが今回の場合、深沢社長はストーリーの構成上、貸本漫画から雑誌漫画へという歴史的事実から言って、そう簡単に復帰させるわけにはいかなかった。モデルになった故・長井勝一氏の自伝
『「ガロ」編集長〜私の戦後マンガ出版史』にも、1963年3月に小金井にある桜町病院に入院とあり、「ガロ」の創刊は1964年。実に3年のブランクがある。
小説であれドラマであれ、長編には必ずダレるところ、地味な展開を余儀なくされる場面がある。そこを、如何に乗り切るかが作家の腕の見せどころだ。『ゲゲゲの女房』の脚本家・山本むつみさんは見事に乗り切られたのではないだろうか。いやー、だってね、先週の、貧乏の挙げ句茂さんがプラモデルで連合艦隊を再建するなんてネタは、観てる方がハラハラするほど地味だった。いやホント。それと、うじきつよし演じる富田書房の親父が、やっぱり根はとても良い人でホッとした。もうひとつ、長井勝一さんが入院してた桜町病院って、我が家のすぐ近所なんですよね。関係ないけど、ファンとしては何となく嬉しい。