7時起床。9時少し前よりjogに出る。快晴。陽射しは強く、風も吹いていないのだが、それでも寒い。こんな冬の朝には、まずは木々の陰を避け、陽当たりの良い場所をゆっくり走り始める。すると、ポツンポツンと野良ネコに出会う。彼らが誰よりも、暖かい場所を知っている。ネコと暮らした経験のある人は知っていると思う。家の中でいちばん快適な場所を、ネコは知り尽くしている。例えば午前中、ベッドで丸くなっていたと思ったら、ふと気づくといつの間にかいない。探してみると、リビングの陽だまりで長ぁ〜くなっていたりする。
少し前、アメリカ、ロードアイランド州のケアハウスに住み着いた
オスカーという名のネコが話題になった。今日もたまたまexcite.のポータル・サイトを見ていたら取り上げられていた。この施設は認知症のお年寄りが暮らす場所で、オスカー君は日々部屋から部屋へ歩き回っていて、ふと気が向くと、ある患者さんのベッドに乗り丸くなる。すると不思議なことにそのお年寄りは数時間で必ず亡くなってしまうんだとか。
お医者さんによると、ガン患者の臭いを嗅ぎ分けられるイヌがいるように、オスカー君も人の死臭を嗅ぎ分けられるんではないかと言っているそうだが、僕はその説はあまり信用出来ないですね。僕の経験からすると、ネコってヤツはそんなに鼻が良い動物ではない。というか、嗅覚というものにすら無頓着なところがある。例えば大好物の食べ物、お刺身とか鰹節とか、そういったものが眼の前にあっても、気が向かないと見向きもしない。
彼らはそういう臭いとか視覚とか、直接的なものよりもむしろ、部屋の空気全体とか、人の気配とか、人間それぞれの性格とか、大げさに言えば世界全体のカタチ、その移ろい方みたいなものを、あの耳や眼やヒゲや肉球で感じ取ってるような気がする。だから僕は我が家の相棒達と暮らしていた頃は、すべて彼らの言いなりに過ごしていた。ネコが「起きろ」と言えば眼を覚まし、「ゴハン」と言えば与え、眠そうにしていると一緒に寝た。この世のことはすべてネコの言うがままにせよ、ネコは何でも知っている。さすればすべての扉は、自ずと開かれるであろう、と。
※写真は昨日、出かけの風景。上は近所のクロちゃん。本名(?)は知らない。単に黒猫だから僕が勝手に「クロちゃん」と呼んでるだけ。小柄な女の子。黒猫には小さなコが多いような気がする。彼女も推定体重3キロ以下。下は山田さん(仮名)。以前にも書いたが、ウチの大家さんちのネコなので、「山田さんちのネコさん」と敬意を込めて呼んでいたのだが、面倒くさくなったので「山田さん」と略した。data:ニコンD70、AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G。ISO・200。